10年初恋（After the marriage） 理想的家人
理想の家族
俺さ、結婚式のには何度か出席してるし，自分自身も式を挙げたけど、あんなに偉そうにしている新郎、初めて見た、やっぱり俊は馬鹿だった、正真正銘の馬鹿だ、確信した。しかも、式の準備はまるまる仁井がやったらしい。招待状があいつあてに返信になてたからおかしいと思ったんだ。でも俊、幸せそうだったなぁ。ふん、嫁さんも幸せそうだった。もっとこち来いよ。えん、寄りかかっていいから、式の間中、ずっと前の事を考えてた、結婚式の事とか思い出してさ、ドレス姿可愛かったなぁとか、お前何度も泣いたなぁとか、えん、覚えてる。お祝いのせきだから泣くな俺が言ったんだよなぁ。笑顔のほうが可愛い？そんな事言ったっけ、はぁ、嘘です。言いました。でも本当に、笑顔のほうが可愛い、今もそう思ってるし、なんで顔伏せるんだよ、こち向いて。向いた、可愛い、えん、すごく可愛い。今日腰は？あ、やっば痛いのか、向こう向いて、摩ってやる。こうすると楽？
えん、ならよかった、暫くそっち向いてろ、あと二か月か、なんだかんだ早かったなぁ、お前は大変だったよなぁ、悪阻ひどかったし、えん、偉い。よく頑張ったよ、あともう少しだ。えん、俺にできることは何でもしてやる、だから、頑張れ。
父親を知らずに育った俺には、理想の父親像というものがありません、だからきみに隠れて、良いパパになるという本を読みました、でも、頭で理解したからと言って、必ずしも良いパパになれるわけではありません。だから、君がちゃんと見守っていてください。俺がもしも道を間違えた時は、教えてください。勿論、君が何か間違ったことをしていると思った時は、俺も君に助言します。俺は君と、そういうお父さんお母さんになれるといいなぁと思います。
お疲れ、どうだった、異常なし？あ、よかった、子供でっかくなってたよなぁ、エコーで見た時、吃驚した。なんかさ、目のあたり俺に似てなかった？いや、マジだって、写真見せて、ほら、この辺俺に似てる、それで、口元はお前に似てる、当たり前だけど、二人に似てるんだなぁ。エコー写真でもはっきりと分かる、親馬鹿かなぁ。でもいいや、親馬鹿っていうのは幸せの証だろう。お会見を済ませてやる、行こうか、ほら、手。そこダウンスある
から、気を付けて。
あのさ、病院にいっておもったんけど、うん、車買わない？俺もお前も免許持ってるし、子供が産まれたらあった方が便利だろう。駐車場だいも維持費もそれなりにかかるから、落ち着いたらもっと郊外に引っ越しでもいいなぁって思うんだ。通勤に時間がかかるのは、俺は構わないし、お前は暫く家に居るって言ってたよなぁ。病院の待合室に居たら、子供の姿がちらほら見かけてさ。急に熱出したり、怪我をしたりした時に、車がないと不便だなぁと思った。あと、休みの日に何処がでかけたりできるだろう、家族サービス的な、そういうこともやってみたい。
な、車買おう～あ、それはさ、バイク売ってもいいかなぁって思ってるんだ、十代の頃からずっと乗ってきたし、俺の数少ない趣味の一つではあるんだけど、でもいまはいい、それよりも、車が欲しい。バイクはさ、年を取ったからまだ乗るよ、爺さんがハーレーとか乗ってたら格好いいだろう、婆さんになったお前を乗っけてツーリングに連れてやる、
だから、今はいいんだ、バイクを売って、車を買おう、いい？良し、決まり。
ファッションはどうするかなぁ？どうせなら、「ザファミリ」かって感じなやつがいいなぁ、子供も増えるかもしれないし、はは、気が早いな
まだ一人目もこれからだっていうのに、なんか、幸せだなあ、えん、スゲー幸せ、俺の嫁さんになってくれて、ありがとうなぁ、えん、ありがとう。
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